Linux-Host上でのXen仮想化をためしたときの おぼえがき:

ぶっつけ本番、予習なしで。

Debian-Ubuntu系:Xenカーネル構築困難。
×ecolinux9:xen-kernelをdebパッケージインストールやソースからのコンパイルでためすが、相性に難あり(x窓起動せず)。dom0導入すら簡単ではない。
×ecolinux10:network-managerのWiFi認識とデスクトップ管理に難あり
△ecolinux8:network-managerのWiFi認識に難あり。
△ubuntu8 :xen-kernel構築はむずかしい。
○Ubuntu9.04: Wifi一発認識接続。xen-kernel構築のむずかしさは、あいかわらず。


RedHat系:
×centOS3.9, 5.3, 5.5: UMPC(vaioU101)にインストール画面でグラフィックインストールできず。ドライバーソフトの事前準備をもとめられる。さすが「サーバー用途向き」ディストロ。 ふ〜ん。
fedora 9: インストーラーで既定環境として日本語をえらぶと、あとでパッケージ管理ソフトyum内部でpythonのエラー"UnicodeDecodeError"がでる。export LANG=C;yum *****すると回避できるという情報もあるが....
fedora 13: KVM(Israelの会社)を買収したRedHatの色がつよくでてきてる。
xenが仮想化パッケージから外れ、KVMxen-paravirtualization-emulator 'xenner'のサポートに集約される。上流(kernel.org開発側)でfedora上でのxen-kernelをサポートしないかぎりfedora-PJで積極的なサポートはしない旨の宣告。
ここで次のページに目がとまった;
http://wiki.xensource.com/xenwiki/XenDom0Kernels

比較作業継続...
fedora 12:fedora 9のような日本語環境でのyum-pythonエラーが解消された..でもdom0カーネルでのブートは簡単じゃないね。
fedora 8: これがfedoraプロジェクトで公式にxenカーネルがサポートされた直近のバージョン。xenインストールは楽。しかしPAE機能付きCPUじゃないと起動時にkernel panicを起こすということに気づく。
fedora core 5まで戻ると、Celeron 600Aなど32bitのnon-PAE機能のCPUでも簡単にインストールできそうだが....


◆雑感まとめ:

    • OSインストールや日本語環境で機種との相性が出やすいcentOSubuntuは避けて、極力fedoraを選び、
    • cpuinfoコマンドでCPUがPAE機能付きかどうか、事前調査し、
    • fedoraxenのバージョンにこだわらないならば、fedora 8の上にnon-PAEのxenカーネルをなんとか調達して組み込むか、fedora core 5 にxenの古ーいバージョンをyum installすべき、
    • さもなくば、
    • fedora9以降のバージョンでソース別途調達して、をmake menuconfigなどでPAEオプションに注意しつつ、うまくコンパイルして
    • xenカーネルからブートしてxend(xen デーモン?)が起動できるように、
    • 調律師のようなコンパイルインストールをすべき

ということか...? 機種ごとにカスタマイズが必要な予感。。。ハードウェア依存度つよすぎじゃないの。


◆結論:
特定のCPU,PCハードウェア、特定のLinuxディストロの特定のバージョンじゃないとLinux上でスムーズにデプロイできず、dom0カーネル起動まで神経を使うxen
しかもWindows版のXenSserverは目下64bit機限定、Hosted-Xenとかいう準仮想化プロジェクトはまだプロトタイプ段階。
いろいろキビしいなあ。 

2chなどweb上では酷評が目立ってきていて、一方アメリカじゃKVMより人気ありそうなので、さて実態はどうかといじくりまくったが....日本語のwebページに酷評が目立ってきている理由を痛感しました。

  • いろんなノートPCに楽にインストールできる2大distro,ubuntufedoraの両方でxenのサポートは細りつつあり,Windowsホスト環境も積極的にサポートするxen/xensource/citrixの「手の広げすぎ」で、xenLinux開発集団の更新速度についていけなくなっている印象を受ける。
  • xenLinux OS旧バージョンdistroへの依存度が強まっている。
  • Linuxホスト環境での汎用性やスケーラビリティーKVMの長所が強まっている。

動作環境を選びすぎだろ、xenは。 ディストロを12バージョンも試して、そう感じた。